謎の其処: 2009年6月アーカイブ
どんなに良い仕事をしたと自分が思ったとしても、
クライアントの十分な満足が得られなければ、「なにをいわんや」ですね。
たとえ、本当にクライアントを案じ、先を見て、良かれと思い、人知れず苦労していたとしても、です。
そのあたりの本質は、自分自身とごく近しい仕事仲間以外は、わかってくれないもの。
かといって、yesマンで万事良しかというと、結果は見えてますよね。
ホンマ、難儀しまっせぇ〜この商売は。クライアントと自分の満足が同一線上に設定でき、何のしがらみもたくらみも気にせず、お互い真摯に向かい合えれば、・・・なんて、夢のまた夢でしょうかねぇ。
眞木準さんが亡くなりました。
いろんなカラーのコピーを書ける方で、
若かりし日、よく参考にさせていただきました。
個人的に好きだったのは、伊勢丹モノで
「 ダイエットには、甘い恋を 」
「 恋が着せ、愛が脱がせる 」
あたりがキュンときますね。男ですが。
言葉のもつ体温がほんわかとあたたかい。
そんなコピーライターでしたね。
どうぞ、安らかに。
忙しさにかまけて
諸々大切なことを忘れているような気がする。
時は流れていくように見えて、
その実、時は積み重なって行くのです。
いつか、後悔先に立たず的な自分になりそうです。
計画的な性分ながら衝動的な毎日を送り、
安定志向に計らいながらも破滅志向につき進んだり。
どうしたいの?なにがしたいの?
と内なるわたくしに問いただしたりして。
つまり、だから人生はおもろい。
ということが言いたかったのよ。
広告をナリワイにしている会社で
最も大切にしなければならないもののひとつに
「クリエイティブ」があります。
俗に、デザインやコピーワーク、写真や映像など
制作部門の仕事、クリエイターが受け持つモノというイメージが多いようですが、
実は、それだけではありません。
例えば、営業でも。
時には広告主と飲みに付き合い一緒にバカ話をしたり
ある時は、毎日毎日その担当者に頭を下げに行ったり・・・
一見クリエイティブと対極のような、いわゆるコテコテの営業であっても
その一連の行動や作戦は、実はクリエイティブな作業の場合もあったりします。
何かを買ってもらう(営業)という仕事は、どの業種でも同じですが
特に、結果を100%保証できない広告という商品を買ってもらう広告営業、
これは、とてもキツイ。
何年も広告営業をしている先輩諸氏の仕事ぶりを拝見するに、
たぶんにもれず、その辺の口ばかり達者な「えせクリエイター」よりずっとクリエイティブです。
人に(うん)と言わせる、これは実にクリエイティブな仕事なのです。
また意外にも(失礼!)事務しかり、経理しかり、掃除のおばちゃんしかり
どんな仕事も、よりスムーズに効率よく、きちんと結果をだしている人は
アイデアと創作に満ちたクリエイティブな作業を無意識にやってのけています。
当業界では「クリエイティブ」という言葉が、日常的かつ簡単に使われておりますが、
その本質を理解している人は、とても少ない気がします。
広告業界のクリエイターの人々は以外に視野が狭く・・・
とは、昔からよく拝聴する言葉。
最近も、市役所の住民課に勤める方に同様のことを言われましたね。
広告のクリエイターは、もっと幅広い考えと経験を取り入れないと、
明るい未来はないかも・・・と少しネガティブな晩秋です。
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